昨日は、生徒様と一緒に大人の遠足♪
バスで遠乗りして静岡県の丸子へ・・・。
目指したのは、日本の紅茶作りの第一人者、村松二六さんの紅茶工場です。
昨年、マスタークラスのレッスンでも日本の紅茶についてとりあげたレッスンがあり、興味を持たれた生徒様も。
年々美味しい紅茶が誕生しているな~と注目株の紅茶たち。
日本だと緑茶のイメージが強いかと思いますが、最近は紅茶を作るところが年々増えています。
そんななかでも、今回の訪れ先はスペシャルな紅茶工場。
日本の紅茶発祥の地として縁の深い場所です。

日本の紅茶作りの歴史は、日本政府の命のもと、明治8年から10年にかけて中国、インドのダージリン、アッサムなど命がけで巡り、紅茶製造の技術を学び、日本に持ち帰り紅茶の生産を全国に広めた多田元吉の活躍によりはじまっています。
元吉により、茶の種、紅茶製造方法、病虫害に対する研究、栽培方法、品種改良、近代茶業につながった機械の図面持込み、有機農法の持込み、製造技術等多岐にわたる紅茶製造の技術を日本にもたらし、明治14年に初めてインド式製法で本格的紅茶の生産が始まっているのです。
今回お世話になった工場の敷地内には、そんな元吉さんの記念碑やお墓も・・・。
しっかりとお墓参りもさせていただいてきました。
元吉がインドから持ち帰ってお茶の木も植えてありました。

この紅茶発祥の地のお茶を絶やしてはならないと、平成元年から本格的に紅茶の復活に打ち込むようになり、日本の紅茶作りで活躍なさっているのが今回の研修でお世話になった村松二六さんなのです。
二六さんは茶園の土作り、茶樹栽培、紅茶発酵の仕組みなど元吉翁と同じように茶のすべてにわたり研究をし、茶業 試験場や大学を訪れて専門家の指導を受けたり、紅茶生産国のスリランカなどに何度も足を運んだりしました。
「紅茶も一般の農産物と同じように、化学肥料や有害な殺虫剤不使用の有機栽培で、安心安全の美味しいものを作らなければ」と努力を続けた結果、「紅富貴(べにふうき)」の生産に日本で初めて成功し「丸子紅茶」作りを行っているのです。
そんな紅茶へのこだわりと愛情たっぷりの二六さんから、実際に紅茶作りのご指導をいただけるなんて・・・、なんて幸せなことなのでしょう~。
参加された生徒さまにもその気持ちは、たっぷりと伝わったようです。
そして、実際に生葉の状態から、揉捻、発酵、乾燥と製造工程が進むにつれ、茶葉の形状、触感、香りなどの変化を自分の五感で感じることができたことに感動していました。
私も初めて、お茶農家さんを訪れて、そうした変化を感じた時にやぱり同じように感動したことも思い出しました♪
お茶つくりの大変さ・・・が実感できると、より一杯の美味しさ・・・が感じられるものです。
実際に出来立てほやほやの紅茶をみんなでお外で飲んだ時の美味しさ、感慨深いものがありましたよね!!
こうした貴重な経験が、生徒様へのより深い紅茶愛へつながれば嬉しいです♪
一杯の紅茶への感謝は、もちろんのことですが、私たちがこうした体験が出来たのには、二六さんをはじめ、工場の方や近隣の農家の方など、たくさんの方のご協力もあってこそ・・・。
お土産・・・でいただいてきた手作りの紅茶、お互いに感謝しながらいただきましょうね♪